2027年導入「GX ZEH」とは|定義やよくある疑問を解説

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2027年4月から、新たなZEH基準として「GX ZEH」が導入される予定です。GX ZEHは、従来のZEHよりも高い断熱性能や省エネルギー性能を求める住宅基準で、再生可能エネルギーの活用も重視されています。これから住宅の新築を検討する方は、従来のZEHとの違いや、GX ZEHの種類・基準について知っておくことが大切です。
そこで本記事では、GX ZEHの定義や導入の背景、従来のZEHとの違い、各区分の特徴を詳しく解説します。
GX ZEHとは

ここでは、2027年4月以降に適用が予定されているGX ZEHの概要や背景について解説します。
概要・定義
GX ZEHとは、従来のZEHよりも高い省エネルギー性能を求める新しい戸建住宅の基準のことを指します。現行の「ZEH」を超える水準とされており、2027年4月以降に適用される予定です。
具体的には外皮の断熱性能を高め、高効率な設備を導入することで大幅な省エネルギーを実現した上で、太陽光発電などの再生可能エネルギーを活用し、年間の一次エネルギー消費量を正味ゼロまたはマイナスにすることを目指します。
導入の背景
GX ZEHが導入される背景には、住宅分野でさらなる省エネルギー化と脱炭素化を進める必要性があります。政府は2050年のカーボンニュートラル実現に向け、住宅ストックの省エネ性能向上を進めており、ZEHについても、より高い性能を備えた住宅の普及が求められています。
そこで断熱性能や省エネ性能の基準を引き上げるとともに、再生可能エネルギーの自家消費を促進する新たなZEHの定義としてGX ZEHが設定されました。
GX ZEH-Mとの違い
GX ZEHとGX ZEH-Mは、いずれも従来のZEH基準を引き上げた新しい省エネ住宅の基準ですが、対象となる住宅が異なります。GX ZEHは主に戸建住宅を対象とするのに対し、GX ZEH-Mは集合住宅を対象としています。
GX ZEH-Mにも、GX ZEH+に相当する「GX ZEH-M+」や「Nearly GX ZEH-M」など複数の区分が設けられています。いずれも、2027年4月以降の適用が予定されています。
GX ZEHとZEHの違い

ここでは、GX ZEHと従来のZEHとの違いについて解説します。
断熱等性能等級
GX ZEHでは、従来のZEHよりも高い断熱性能が求められます。従来のZEHでは、「断熱等性能等級5以上」が基準とされていましたが、GX ZEHでは「等級6以上」に引き上げられました。
断熱性能を高めることで外気の影響を受けにくくなり、冷暖房に必要なエネルギーの削減につながります。なお、断熱等性能等級は地域区分によって求められる外皮性能の基準が異なります。
一次エネルギー消費量削減率
GX ZEHでは、省エネルギー設備などによって削減する一次エネルギー消費量の基準が、従来のZEHより引き上げられています。再生可能エネルギーを除く一次エネルギー消費量削減率は、従来のZEHの「20%以上」から、GX ZEHでは「35%以上」となりました。
さらに再生可能エネルギーを含む削減率は、GX ZEHで「100%以上115%未満」、GX ZEH+では「115%以上」が求められます。
設備要件
GX ZEHでは、高い省エネ性能を実現するため、設備面でも従来のZEHから要件が追加されています。具体的には、蓄電池や高度エネルギーマネジメントの導入が求められます。
高度エネルギーマネジメントでは、HEMSなどを利用してエネルギーの使用状況を見える化し、設備や蓄電池などを制御します。また、EV充電設備の設置や再生可能エネルギー設備の導入検討も推奨されています。
再生可能エネルギー・自家消費
GX ZEHでは、太陽光発電などの再生可能エネルギーを導入し、住宅で生み出した電力を自家消費することが重視されています。従来のZEHでも再生可能エネルギーの導入は重要な要件でしたが、GX ZEHではさらに高いエネルギー収支が求められます。
とくにGX ZEH+では、再生可能エネルギーを含む一次エネルギー消費量削減率115%以上が基準となっており、より多くの電力を自家消費できる住宅が想定されています。
GX ZEHシリーズの種類

ここでは、GX ZEHシリーズの種類についてご紹介します。
GX ZEH+
GX ZEH+は、GX ZEHシリーズのなかでも特に高い省エネルギー性能を求める住宅です。断熱等性能等級6以上に加え、省エネ設備によって一次エネルギー消費量を35%以上削減し、再生可能エネルギーを含めた一次エネルギー消費量削減率115%以上を達成することが求められます。再生可能エネルギーによる発電量が住宅で使用するエネルギー量を上回る、より高い脱炭素性能を目指した住宅といえます。
GX ZEH
GX ZEHは、GX ZEHシリーズの基本となる区分です。断熱等性能等級6以上、省エネ設備による一次エネルギー消費量35%以上削減に加え、再生可能エネルギーを導入し、再生可能エネルギーを含めた一次エネルギー消費量削減率100%以上を満たすことが求められます。年間のエネルギー収支を正味ゼロまたはマイナスとすることを目指した住宅で、従来のZEHより高い省エネ性能が設定されています。
Nearly GX ZEH
Nearly GX ZEHは、GX ZEHの基準をすべて満たすことが難しい場合に設けられた区分です。断熱等性能等級6以上、省エネ設備による一次エネルギー消費量35%以上削減などの基準を満たしたうえで、再生可能エネルギーを含めた一次エネルギー消費量削減率75%以上を目指します。GX ZEHと同様に再生可能エネルギーを導入しますが、年間のエネルギー収支をゼロに近づけることを目標とする点が異なります。
GX ZEH Oriented
GX ZEH Orientedは、GX ZEHを目指した先進的な住宅のうち、再生可能エネルギーの導入が難しい住宅を対象とした区分です。断熱等性能等級6以上や省エネ性能35%以上削減などの基準を満たす必要がありますが、再生可能エネルギーの導入や、それによるエネルギー収支の達成は求められません。ただし、対象となるのは多雪地域や都市部狭小地に建築される住宅に限られます。
GX ZEHのよくある疑問
ここでは、GX ZEHに関するよくある疑問を解説します。
導入までのスケジュールはいつから?

GX ZEHは、2027年4月以降に適用される予定です。経済産業省は2025年9月にGX ZEHおよびGX ZEH-Mの定義を公表し、2027年4月以降に建築される住宅から新たな基準を適用する方針を示しています。
そのため2027年以降に住宅の新築を予定している場合は、従来のZEHだけでなく、GX ZEHの基準や対応する設備についても確認しておくことが重要です。
従来のZEHの取り扱いはどうなる?
GX ZEHの導入後も、従来のZEHが2027年4月に直ちに廃止されるわけではありません。経済産業省の資料では、現行のZEH定義について、新規取得は2028年3月まで可能とされています。
一方で、2027年4月からはGX ZEHの新たな定義が適用されるため、今後はより高い断熱性能や省エネルギー性能を備えたGX ZEHへの移行が進むと考えられます。
まとめ
GX ZEHは、従来のZEHよりも高い断熱性能や省エネルギー性能を求める新たな住宅基準です。2027年4月以降に適用され、GX ZEH+やNearly GX ZEHなど、性能や再生可能エネルギーの導入状況に応じた区分が設けられています。
今後住宅の新築を検討する場合は、従来のZEHとの違いや各区分の基準を理解し、自分に適した省エネ性能を検討することが大切です。