2050先導型住宅推進事業とは|2026年度補助金概要や採択結果を解説

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2050先導型住宅推進事業は、2050年を見据え、将来にわたって良質な住宅ストックを形成するとともに、自然災害などが発生した際の住宅のレジリエンス性を高める取り組みを支援する制度です。

2026年度は「自然災害時等における住宅のレジリエンス性の確保」をテーマに、先導的な住宅プロジェクトを対象として補助金が交付されます。そこで本記事では、補助金額や対象住宅、主な要件、応募方法、採択結果などを詳しく解説します。

2050先導型住宅推進事業とは

2050先導型住宅推進事業とは、次世代の課題の解決に向けた先導性の高いモデル的取組みを国が支援する事業です。2025年度に改訂された「住生活基本計画」において、2050年の社会経済情勢等を見据えた取組みを進める方針が掲げられたことからスタートしました。

2026年度のテーマ|住宅のレジリエンス性の確保

出典:国土交通省,(別紙4)2050先導型住宅推進事業概要,https://www.mlit.go.jp/report/press/house04_hh_001352.html,参照日2026.10.6

2026年度の2050先導型住宅推進事業では、「自然災害時等における住宅のレジリエンス性の確保」がテーマに設定されています。具体的には地震や風水害などの災害が発生した場合でも、住宅での生活をできる限り継続できるよう、住宅そのものの防災・減災機能を高めることが目的です。

対象となる住宅には、耐震性や劣化対策、断熱性、省エネルギー性に加え、蓄電池または燃料電池の設置などが求められます。さらに事業者が提案するレジリエンス性向上のための措置も要件となっており、先導的な取り組みが評価されます。

補助金実施の背景

近年、地震や台風、豪雨などの自然災害が発生するなか、住宅には災害から家族を守るだけでなく、停電や断水などの被害が生じた場合にも生活を継続できる機能が求められています。

こうした背景を踏まえ、2050先導型住宅推進事業では、2050年を見据えた良質な住宅ストックの形成と、災害時のレジリエンス性向上を同時に進めます。

単に一定の性能を満たす住宅を普及させるのではなく、事業者から新たな工夫や取り組みを募り、先導性の高いモデルを選定・支援することで、今後の住宅づくりへの展開を目指しています。

2050先導型住宅推進事業の詳細

ここでは、2026年度の「2050先導型住宅推進事業」の詳細について解説します。

補助金額

2050先導型住宅推進事業の補助額は、「1戸あたり50万円」です。補助金は定額で交付され、レジリエンス性の向上に資する工事が補助対象となります。

具体的には、蓄電池や燃料電池の設置、事業者が提案するレジリエンス性向上のための措置などが対象です。

補助対象となる住宅

補助対象となるのは、新築住宅および既存住宅です。注文住宅や分譲住宅(建売住宅・分譲マンション)、賃貸住宅など、幅広い住宅が対象に含まれます。

採択された計画に基づいて整備される住宅が補助対象となり、住宅事業者から提案された先導的な取り組みが評価されます。

住宅に求められる主な要件

出典:国土交通省,(別紙4)2050先導型住宅推進事業概要,https://www.mlit.go.jp/report/press/house04_hh_001352.html,参照日2026.10.6

補助対象となる住宅には、①耐震性、②劣化対策、③断熱性、④省エネルギー性に関する基準を満たすことに加え、⑤蓄電池または燃料電池を設置することが求められます。

またこれらに加えて、2026年度では事業者が提案する「⑥レジリエンス性の向上に資する措置」を採用することも必要です。

事業主体

出典:国土交通省,(別紙)2050先導型住宅推進事業の概要,https://www.mlit.go.jp/report/press/house04_hh_001358.html,参照日2026.10.6

事業主体は、民間事業者等です。住宅事業者などが、自然災害時の「居住継続」や「生活継続」につながる先導的なレジリエンス提案を含む計画を作成して応募します。

提出された提案は有識者による評価を受け、モデル事業として優れた計画が採択されます。

提案時の要件・注意事項

提案時には、レジリエンス性の向上に資する措置の内容や、モデル住宅の計画戸数、効果検証の方法などを提案書に記載する必要があります。

モデル住宅の計画戸数は10戸以上50戸以下とされ、災害発生時だけでなく、アンケートなどによって効果を検証する方法も提示する必要があります。

応募期間

2026年度の第1回募集は、2026年5月28日から6月25日18時まででした。その後第2回募集が開始されており、応募期間は2026年9月18日から10月19日18時までです。

【参考】国土交通省|「2050先導型住宅推進事業」の提案募集(第2回)を開始します!

提出方法・必要書類

応募者は、必要書類を作成し、評価・交付事務局へ電子メールで提出します。主な提出書類は、「2050先導型住宅推進事業-提案書(様式1)」と「サマリー資料(様式2)」で、参考資料は任意です。

提出時には、募集要領に定められた方法や書類の内容を確認する必要があります。

2026年度「2050先導型住宅推進事業」の採択結果(第1回)

2026年度第1回募集では53件の応募があり、そのうち27件のプロジェクトが採択されました。採択にあたっては、学識経験者などで構成される評価委員会が、レジリエンス性を高める提案内容や事業の実現可能性、効果検証の方法などを評価しています。

出典:国土交通省,(別紙2)採択プロジェクト概要,https://www.mlit.go.jp/report/press/house04_hh_001352.html,参照日2026.10.6

例えば積水ハウスは「停電時の電力確保」「家庭内感染に配慮した空気環境制御」「在宅療養を支える住環境整備」の3点を柱とする「電気と空気を守る感染症レジリエンス住宅」を提案しています。

具体的には、太陽光発電と蓄電池で換気・空気清浄・通信機能を維持するほか、換気計画や空気清浄機によって家庭内での感染拡大に配慮します。オンライン診療に対応できる通信環境なども整備して災害時の在宅避難や在宅療養の継続を支援する計画で、新築戸建注文住宅50戸を計画しています。

このように、採択されたプロジェクトでは、自然災害の発生時にも居住・生活を継続できる住宅の実現に向け、さまざまな先導的な取り組みが提案されています。

2050先導型住宅推進事業のよくある疑問

ここでは、2050先導型住宅推進事業のよくある疑問について解説します。

「みらいエコ住宅2026事業」と併用可能?

2050先導型住宅推進事業は、「みらいエコ住宅2026事業」と併用できます。2050先導型住宅推進事業では、自然災害時などの居住継続・生活継続に向けたレジリエンス性の確保を支援しています。

一方でみらいエコ住宅2026事業は、省エネ性能の高い住宅の普及などを目的とする制度です。それぞれの補助対象や要件を確認したうえで、併用を検討しましょう。

マンションや共同住宅で使える?

2050先導型住宅推進事業は、マンションや共同住宅にも活用できる場合があります。国土交通省は、対象となる住宅について、新築・リフォームされる住宅を対象としており、採択された計画には賃貸レジデンスなどの共同住宅も含まれています。

実際に第1回の採択プロジェクトでは、「(仮称)ASMACI MAISON墨田区向島4丁目賃貸レジデンス開発プロジェクト」が採択されています。

交付申請等の手続きはどうやる?

交付申請などの手続きは、採択後に評価・交付事務局を通じて実施します。国土交通省によると、2026年度第1回募集の採択時点では交付申請等の詳細を準備中としており、評価・交付事務局のホームページで順次公開する予定とされていました。

申請時には、最新の募集要領や事務局からの案内を確認し、必要な書類や手続きに沿って申請することが重要です。

まとめ

2050先導型住宅推進事業は、自然災害が発生した場合でも居住・生活を継続できる、レジリエンス性の高い住宅の普及を目指す制度です。2026年度は1戸あたり50万円が補助され、耐震性や省エネルギー性などの要件に加え、事業者による先導的な取り組みが求められます。

第1回募集では53件の応募から27件が採択されており、今後の住宅づくりへの展開が期待されています。

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