積水ハウス、高断熱玄関ドアにリサイクルアルミ100%のPremiAL R100を国内初採用

株式会社LIXILと積水ハウス株式会社は、住宅向けの新しい高断熱玄関ドア「H ins レイナス」「H ins トスタリッテ」において、リサイクルアルミ使用比率100%の循環型低炭素アルミ「PremiAL R100」を標準採用したことを発表しました。
同製品が住宅向け商品に採用されるのは今回が初めてで、高い断熱性能や省エネルギー性に加え、資源循環に配慮した住まいを提供できる点が特徴です。
高断熱ドアにリサイクルアルミを標準採用
今回標準採用された「PremiAL R100」は、原材料にリサイクルアルミを100%使用しており、新地金のみを使った一般的なアルミ形材と比べてCO₂排出量を約80%削減できます。また環境ラベルプログラム「SuMPO EPD」を取得しており、原材料調達から加工までのCO₂排出量が第三者によって検証・登録済みです。これにより、建設時のエンボディドカーボン削減にもつながります。
両社はこれまでも非住宅物件で「PremiAL R100」の採用を進めてきましたが、CO₂削減や資源循環への意欲が一致し、住宅向け商品への標準採用が実現しました。断熱性能の高さで知られる玄関ドアに、環境負荷の低いアルミを組み合わせることで、暮らしの快適さと環境配慮の両立を図る狙いがあります。
アルミ部材の資源循環スキームを構築
あわせて両社は、積水ハウスの資源循環センターを軸にした新たな取り組みも始めています。積水ハウスのリフォーム工事で発生したアルミ部材を資源循環センターで回収し、分解・選別したうえでLIXILへ提供します。
LIXILはこれを原料として独自技術でリサイクル比率を高めたアルミへ再生し、「PremiAL R100」をはじめとする新たな製品を製造する仕組みです。国内で回収した資源を国内で再びアルミ建材として活用する、国内完結型の循環モデルといえます。
これまで廃棄物として扱われがちだったリフォーム現場のアルミ部材に新たな用途を与える点も、このスキームの特徴の一つです。積水ハウスが展開する「ゼロエミッションシステム」による施工現場廃棄物の全量リサイクルの取り組みとも連動しており、住まいづくり全体を通じた資源の有効活用が期待されています。
資源価格高騰と輸出増が背景に
近年は気候変動や資源制約に加え、地政学リスクの高まりによる原材料の供給不安が業界全体の課題となっています。政府は循環経済行動計画のなかで、アルミ展伸材の再生原料比率を2030年までに約4割へ引き上げる目標を打ち出しました。
しかし国内のアルミ展伸材のリサイクル率は約34%にとどまり、貴重な資源であるアルミスクラップの海外への輸出量はむしろ増加傾向にあるといいます。こうした状況を受け、積水ハウスはリサイクル部材のみで構成する住まいを目指す「循環する家(House to House)」プロジェクトを推進中です。
3万点を超える住宅部材を一つひとつ見直し、リユースや再生可能資源由来の部材も含めた持続可能な家づくりを目指す活動で、「つくり方から、つくりなおそう。」というスローガンを掲げています。
LIXILも循環型アルミの活用を推進
一方のLIXILも、業界トップクラスとなる平均86%のリサイクルアルミ使用比率を実現しており、両社の技術と方針が合致したことで今回の連携につながりました。
LIXILは環境ビジョン2050として掲げる「Zero Carbon and Circular Living」の実現に向け、2031年3月期までにハウジング事業で使うリサイクルアルミの比率を100%にする目標も掲げています。
今後は業界全体への波及を目指す
両社は今後も連携を深め、国内完結型の資源循環をはじめとした取り組みを広げていく方針です。住宅分野におけるアルミの水平リサイクルを一つのモデルケースとして、業界全体の資源循環の高度化を後押しし、持続可能な社会づくりに貢献していく考えを示しています。
建設業界では資材価格の変動や供給網の不安定さが続くなか、国内で資源を回収し再び活用する仕組みは、環境面だけでなく調達の安定性という観点からも注目を集めそうです。
参考:積水ハウスの取り組み
参考:LIXILの取り組み
出典情報など
出典:積水ハウス株式会社,積水ハウスが高断熱玄関ドアに、住宅向け製品として国内初 リサイクルアルミ使用比率100%のLIXIL循環型低炭素アルミ「PremiAL R100」を標準採用 サーキュラーエコノミー移行の実現に向け、住宅部材におけるアルミの水平リサイクルスキームを構築,https://www.sekisuihouse.co.jp/company/topics/topics_2026/20260803/,リリース日:2026-08-03