国土交通省、自然災害に強い住宅の実現へ、2050先導型住宅推進事業の提案募集を開始

20260924_2050先導型住宅推進事業の提案募集

国土交通省は令和8年9月18日、「2050先導型住宅推進事業」における企画提案の第2回募集を開始したと発表しました。自然災害が起きても暮らしを続けられる住宅づくりを後押しする取り組みで、住宅のレジリエンス性の確保に向けた先導的な取組を行う民間事業者などを対象としています。

災害後も住み続けられる住宅を後押し

同事業は、2050年を見据えた良質な住宅ストックの形成を目的とするものです。地震や台風、火災といった自然災害が発生した際にも、住宅の被害を防いだり、生活の基盤を早期に立て直したりできる仕組みを備えた住宅の普及を支援します。

令和8年度当初予算のうち、住宅・建築物カーボンニュートラル総合推進事業(308億60百万円)の内数として実施される事業です。

対象となるのは新築住宅だけでなく、既存住宅や注文住宅、分譲住宅、賃貸住宅など幅広い種別の住まいです。住宅が無事でも、電気や水道が止まれば生活の継続は難しくなります。この事業は、「住まいの継続」と「暮らしの継続」の両面から対策を進めるものです。

提案に盛り込むべき具体的な条件

補助を受けるには、入居者の居住継続や生活継続に役立つ提案であることが前提です。地震、台風、火災など想定するリスクを明確にしたうえで、被害の防止や軽減、そして復旧に向けてどのような効果を生むのかを、筋道立てて具体的に説明する必要があります。

加えて、平常時、発災時、発災直後、回復期のいずれの段階に対応する措置なのかを整理し、対策の適用範囲が一戸単位なのか複数住戸単位なのかも明らかにすることが求められています。

建設戸数の考え方と効果検証の方法

モデル住宅の計画戸数は、10戸以上50戸以下の範囲で、事業期間中に着工を予定する戸数として設定します。複数の事業者が共同で提案する場合は、それぞれの着工予定戸数を合算した数値とする決まりです。

着工実績が計画戸数に届かなかった場合、翌年度以降の申請では体制面の評価が下がる仕組みも設けられています。あわせて、採用したレジリエンス対策の効果を確かめる方法の提示も欠かせません。

実際に災害が起きていない状況でも、入居者への聞き取りやアンケートなどを通じて効果を把握できる手法を示すことが求められます。

補助対象となる住宅に必要な要件

対象住宅として認められるには、次の要件をすべて満たす必要があります。

  • 耐震性
  • 劣化対策
  • 断熱性
  • 省エネルギー性
  • 蓄電池または燃料電池の設置
  • 提案者によるレジリエンス性向上に資する措置

このうち最後の項目は事業者からの独自提案にあたり、本事業のモデル事業としての特徴となっています。他の5項目は住宅としての基本的な性能を担保する要件であり、これらを土台としたうえで、災害時に発揮される独自の工夫が加わることで、初めて補助の対象として認められる仕組みです。

在宅避難と避難所双方への効果

モデル住宅でレジリエンス対策が機能すれば、環境の変化に伴う心身の負担を抑えながら自宅にとどまる、いわゆる在宅避難がしやすくなります。

あわせて、避難所を利用する人が減ることで施設内の過密状態が緩和され、避難所全体の環境改善にもつながると位置付けられています。在宅避難者と避難所利用者の双方にとって望ましい状態を生み出す点が、この事業が目指す効果の中心といえます。

事業主体と補助内容の詳細

事業の実施主体や補助の内容は、次の通り整理されています。

  • 提案者:住宅事業者等
  • 補助対象工事:レジリエンス性の向上に資する工事
  • 補助率・額:1戸あたり50万円(定額)

採択にあたっては、災害対応や避難生活に関する知見を持つ有識者による評価委員会が、先導性の高いプロジェクトを選び出します。提案から採択までは、事業者による提案書の提出、評価委員会による審査、採択の公表という順に進められる流れです。

募集期間と今後のスケジュール

提案の募集期間は、令和8年9月18日(金)から10月19日(月)午後6時までとなっています。提出できる提案書は、1回の募集につき1事業者あたり3件までに限られます。

応募方法や募集要領の詳細については、事務局のホームページで確認できます。採択された事業については審査を経て、11月中に公表される見込みです。

出典情報など

出典:国土交通省,「2050先導型住宅推進事業」の提案募集(第2回)を開始します!~住宅のレジリエンス性の確保に向けた先導的な取組を支援~,https://www.mlit.go.jp/report/press/house04_hh_001358.html,リリース日:2026-09-18

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