大和ハウス工業、2027年3月期第1四半期決算、売上高9.0%増で営業利益は10.6%増

大和ハウス工業株式会社は2026年8月6日、2027年3月期第1四半期(2026年4月~6月)の連結決算を公表しました。売上高は1兆4083億8500万円、営業利益は1306億4400万円、経常利益は1230億円、親会社株主に帰属する四半期純利益は831億9400万円となり、いずれの項目も前年同期を上回る結果となりました。
1株当たり四半期純利益は134円33銭で、前年同期の123円25銭から拡大しています。世界経済は緩やかな成長を保つ一方、通商政策や地政学リスクの高まりから先行きは不透明な状態が続いています。
住宅事業の伸びが業績を支える
今回の増収増益を支えたのは、戸建住宅と賃貸住宅の両事業です。国内の新設住宅着工戸数は持家・貸家・分譲住宅がいずれも増加し、全体で前年同期を上回りました。一方、一般建設市場は店舗や工場、倉庫の着工床面積が減少し、事務所の増加分を打ち消す形となりました。
こうした市場環境のもと、同社は各セグメントで販売施策を強化し、業績拡大につなげています。また2026年4月には、データセンター事業の拡大に向けて、ビジネス・ソリューション本部内にデータセンター事業本部を新設しました。
戸建・賃貸住宅は増収増益で推移
戸建住宅事業は売上高2,692億5800万円、営業利益92億5500万円となり、前年同期比でそれぞれ14.3%増、29.2%増となりました。自由設計と規格住宅を組み合わせた「Smart Made Housing.」の販売強化に加え、米国事業の拡大も寄与しました。
賃貸住宅事業は売上高3,866億4800万円、営業利益428億6800万円で、いずれも増収増益となっています。木造集合住宅「MOKURIE」の展開や管理戸数の拡大が業績を押し上げました。
マンションは減収、商業・事業施設は堅調
マンション事業は分譲マンションの引渡戸数が前年同期を下回り、売上高560億680万円(13.6%減)、営業利益18億7800万円(46.5%減)と減収減益になりました。一方、商業施設事業は売上高3,154億1600万円(9.1%増)、事業施設事業は売上高3,688億6700万円(6.9%増)と、いずれも増収を確保しています。
物流施設の着工やデータセンター事業の稼働開始が事業施設事業の伸びを後押ししました。マンション事業でも、茨城県の「プレミストつくば研究学園」など、いずれの物件も販売は概ね順調に推移しています。
環境エネルギー事業も増収増益
環境エネルギー事業は売上高320億4400万円(14.6%増)、営業利益49億4300万円(12.9%増)となりました。オフサイトPPAを中心とした再生可能エネルギー事業の展開に加え、電源調達を相対調達で賄った結果、卸電力市場価格の上昇局面でも収益を確保しました。九州工場では系統用蓄電所の実証工事が完了し、2026年9月の稼働開始を予定しています。
総資産は8兆6163億円に拡大
2026年6月末時点の総資産は8兆6163億6600万円となり、前期末から2039億4600万円増加しました。商業施設事業や戸建住宅事業で販売用不動産の仕入が進み、棚卸資産が積み上がったことが主な要因です。
純資産は3兆26億2400万円で、四半期純利益を計上した一方、前期の株主配当金の支払いなどにより196億5000万円減少し、自己資本比率は33.8%となりました。有利子負債は3兆4639億5500万円で、D/Eレシオは1.19倍です。
通期予想は前期の反動で減益
2027年3月期通期の連結業績予想は、売上高5兆9000億円(5.8%増)、営業利益4600億円(25.2%減)、経常利益4020億円(29.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益2660億円(24.1%減)へと修正されました。
前期に退職給付数理差異等償却額として1156億7500万円の営業費用減があった反動が主な要因で、この影響を除くと営業利益の減少幅は7.9%にとどまります。
配当は株式分割を考慮し設定
配当については、2026年10月1日を効力発生日として普通株式1株を2株に分割することを踏まえ、2027年3月期の第2四半期末配当を86円、期末配当を46円とする予想が示されています。株式分割を考慮しない場合の年間配当金合計は178円となり、前期の175円から増配となる見通しです。
出典情報など
出典:大和ハウス工業株式会社,2027年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結),https://www.daiwahouse.co.jp/about/release/house/pdf/release_20260806.pdf,リリース日:2026-08-06