土屋ホームと積水ハウス、北海道でSI事業を9月に本格開始 DJ構法で積雪時の大地震に備える

土屋ホーム(本社:北海道札幌市)と積水ハウス(本社:大阪府大阪市)は、木造住宅の耐震性を高める共同建築事業「SI(エス・アイ)事業」を、北海道エリアで9月から本格的に始めました。北海道での展開は今回が初めてです。両社は2025年1月から宮城県を中心とした東北エリアで共同建築事業を進めており、同年3月には資本業務提携も結んでいます。
北海道では、SI事業として初めて、土屋ホームが材料の供給から施工までを一貫して担い、両社の事業成長と耐震性の向上を目指します。土屋ホームは2028年を目途に、北海道での全棟SI事業による住宅の展開を目指し、「良質な住宅ストックの形成」に取り組みます。
雪を載せた屋根が大地震で受ける負担
北海道では冬になると屋根に雪が積もります。雪は冬のあいだ建物に載り続ける重さであり、その状態で大地震が起きると、建物の骨組みにかかる負担が増し、倒壊や破損の危険が高まります。
雪が積もった状態で揺れに襲われても建物が持ちこたえられるかどうかは、北海道の家づくりで欠かせない視点です。そのため、ほかの地域より高い耐震性能が求められます。
北海道では過去25年間に、2003年の十勝沖地震と2018年の北海道胆振東部地震という、2度の大規模地震が発生しました。防災月間にあたる9月は、あらためて備えを考える時期でもあります。
今後30年の地震確率と旧耐震住宅の課題
地震調査研究推進本部の評価によると、今後30年以内に根室沖でM7.8〜8.5程度の地震が起きる確率は90%です。十勝沖・根室沖でM7.0〜7.5程度の地震が起きる確率も80%とされています。一方、全国の戸建住宅の約30%は1981年以前の旧耐震基準で建てられており、そのうち17%は耐震性が不足していると見られています。
将来の大地震に備えるには、新しく建てる住宅だけでなく、すでにある住宅の耐震性をどう確保するかも問われます。住宅の耐震化は、いまも大きな課題です。
基礎と柱を直接つなぐDJ構法の仕組み
SI事業は、積水ハウスが創業以来磨いてきた耐震技術「ダイレクトジョイント構法(DJ構法)」を他社にも開放する取り組みです。木造住宅の耐震性を高める業界初の共同建築事業として、2023年9月に始まりました。
DJ構法では、基礎と柱を専用金物(特許第7647793号)で直接結びます。加えて、一般的な耐力壁の約2倍の強さにあたる最大壁倍率7.3の「高強度耐力壁」を使えます。大きな窓を設けた間取りでも耐震等級3に対応しやすく、雪の重みが加わった状態の大地震にも備えた強靭な構造躯体を実現できます。
寒さにも揺れにも強い北海道の住まい
土屋ホームは、北海道で高断熱・高気密の住宅を提供し、地域の暮らしを支えてきました。積水ハウスは、過去の震災の経験をふまえ、基礎や躯体の耐震技術を積み重ねてきました。
寒冷地の住まいには、暖かさと地震への強さの両方が求められます。両社はそれぞれの得意分野を持ち寄り、北海道の厳しい寒さに対応する断熱性能と、積雪時の大地震にも備える耐震性を両立させます。さらに、開放感のある大空間や大開口の間取りも実現し、北海道の暮らしに合った住まいを提案します。
札幌市豊平区の新モデルハウスの特徴
土屋ホームは9月5日、札幌市豊平区に新モデルハウスをオープンしました。高断熱・高気密の技術とDJ構法の耐震性を組み合わせた住まいを、実際に確認できます。大空間と大開口による開放感に加え、家のあちこちに家族それぞれの居場所を設け、一人ひとりが心地よく過ごせる間取りです。
構造材には北海道産のカラマツ材を使い、内外装にも木材を多く取り入れました。外構には、積水ハウスが提唱する「5本の樹」計画を採用しています。窓の外の木々と木のぬくもりが調和し、森の中にいるような安らぎを感じられます。
参考:土屋ホームHP
参考:積水ハウスSI事業HP
出典情報など
出典:積水ハウス株式会社,北海道の積雪時の大地震に「DJ構法」で備える 土屋ホームが積水ハウスとの 「共同建築事業」を北海道で本格始動 2028年を目途に北海道での全棟SI住宅を目指す,https://www.sekisuihouse.co.jp/company/topics/topics_2026/20260904/,リリース日:2026-09-04