住宅省エネ2025キャンペーン|事業者登録の申請方法

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Category: 省エネ情報

トレンドワード:住宅省エネ2025キャンペーン「事業者登録」

住宅省エネ2025キャンペーンの「事業者登録」についてピックアップします。本事業では高断熱窓の設置や高効率な給湯機器の導入など、エネルギー消費を抑える取り組みに対して補助金が交付されます。キャンペーンの概要や事業の種類、申請方法のポイントについて分かりやすく解説しているため、ぜひ参考にしてみてください。

住宅省エネ2025キャンペーンとは

出典:国土交通省・経済産業省・環境省,住宅省エネ2025キャンペーン,https://jutaku-shoene2025.mlit.go.jp/,参照日2025.6.3

 住宅省エネ2025キャンペーンは、国が推進する住宅の省エネルギー化を支援する取り組みです。高断熱窓や高性能給湯器、断熱リフォームなど、省エネ性能の高い住宅設備の導入を促進することで、エネルギー消費の削減と快適な住環境の実現を目指します。

対象となるリフォームや新築工事に対して補助金が交付される制度で、一般消費者は登録事業者を通じて申請します。住宅関連事業者は、補助金の申請や交付を代行するためには事前にキャンペーンへの事業者登録が必要です。

【参考】住宅省エネ2025キャンペーン

住宅省エネ2025キャンペーンの種類

ここでは、住宅省エネ2025キャンペーンの種類について解説します。

子育てグリーン住宅支援事業

出典:国土交通省・経済産業省・環境省,子育てグリーン住宅支援事業,https://kosodate-green.mlit.go.jp/,参照日2025.6.3

子育てグリーン住宅支援事業は、2050年カーボンニュートラルの実現に向けた新築・リフォームに対する補助金事業です。

とくに新築では、子育て世帯などに対して「ZEH基準の水準を大きく上回る省エネ住宅」の導入や、2030年度までの「新築住宅のZEH基準の水準の省エネルギー性能確保」の義務化に向けた裾野の広い支援を実施します。また既存住宅についても、省エネ改修等に対して補助金が交付されます。

【参考】子育てグリーン住宅支援事業

給湯省エネ2025事業

出典:国土交通省・経済産業省・環境省,給湯省エネ2025事業,https://kyutou-shoene2025.meti.go.jp/,参照日2025.6.3

給湯省エネ2025事業は、家庭のエネルギー消費で大きな割合を占める給湯分野に対する補助金事業です。高効率給湯器の導入を支援し、普及拡大により「2030年度におけるエネルギー需給の見通し」の達成に寄与するのが主な目的です。新築・リフォームの両方で活用できます。

【参考】給湯省エネ2025事業

先進的窓リノベ2025事業

出典:国土交通省・経済産業省・環境省,先進的窓リノベ2025事業,https://window-renovation2025.env.go.jp/,参照日2025.6.3

先進的窓リノベ2025事業は、先進的な断熱窓の導入加速により生活関連分野のGXを加速させるのが目的です。リフォームで既存住宅の早期の省エネ化を図り、エネルギー費用負担の軽減及び住まいの快適性の向上を目指します。具体的にはガラス交換や内窓の設置、ドア交換等に対して補助金が交付されます。

【参考】先進的窓リノベ2025事業

賃貸集合給湯省エネ2025事業

出典:国土交通省・経済産業省・環境省,賃貸集合給湯省エネ2025事業,https://chintai-shoene2025.meti.go.jp/,参照日2025.6.3

賃貸集合給湯省エネ2025事業は、賃貸集合住宅に対する小型の省エネ型給湯器の導入を支援する事業です。家庭のエネルギー消費で大きな割合を占める給湯分野を省エネ化することで、「2030年度におけるエネルギー需給の見通し」の達成に寄与することを目的としています。

【参考】賃貸集合給湯省エネ2025事業

補助金の申請方法・ポイント

ここでは、住宅省エネ2025キャンペーンの補助金申請におけるポイントを解説します。

①「住宅事業者」が申請手続する

出典:国土交通省・経済産業省・環境省,住宅省エネ2025キャンペーン,https://jutaku-shoene2025.mlit.go.jp/,参照日2025.6.3

住宅省エネ2025キャンペーンの補助金は、一般消費者の方ではなく「住宅事業者」が申請します。これは、補助金の申請・交付の手続きが専門的であるため、事業者による確実な手続きを担保するためです。

補助対象となる工事の契約から施工、報告まで事業者が一貫して対応することで、スムーズかつ確実な補助金の活用が可能になります。交付された補助金は、「工事代金の一部に充当」または「現金還元」のいずれかで建築事業者から建築主に還元される形式です。

②「住宅省エネポータル」に事業者登録が必要

出典:国土交通省・経済産業省・環境省,住宅省エネ2025キャンペーン,https://jutaku-shoene2025.mlit.go.jp/,参照日2025.6.3

住宅省エネ2025キャンペーンの申請時には、申請者(事業者など)と、審査する側(事務局)が共通で使うシステムである「ポータル」を利用します。ポータルには申請書のやり取り・審査や実績報告など、補助金事業に関するさまざまな機能がまとめられています。

出典:国土交通省・経済産業省・環境省,住宅省エネ2025キャンペーン,https://jutaku-shoene2025.mlit.go.jp/,参照日2025.6.3

住宅省エネ2025キャンペーンには上図4つの補助金事業が含まれており、合計4つのポータルが存在する点には注意しましょう。

③必要書類は「工事写真撮影アプリ」で提出可能

出典:国土交通省・経済産業省・環境省,住宅省エネ2025キャンペーン,https://jutaku-shoene2025.mlit.go.jp/,参照日2025.6.3

住宅省エネ2025キャンペーンでは、「工事写真撮影アプリ」が提供されています。これは、補助金申請時に必要な工事写真の撮影・提出を効率化する専用スマートフォンアプリです。

出典:国土交通省・経済産業省・環境省,住宅省エネ2025キャンペーン,https://jutaku-shoene2025.mlit.go.jp/,参照日2025.6.3

撮影時に写真の日時や位置情報を自動で記録し、画像の加工や編集ができない仕様となっています。撮影した写真は専用サーバーに保存され、共有用のURLを通じて申請ポータルに提出可能です。これにより従来の写真添付に比べ、申請作業が大幅に効率化できます。

アプリの利用は無料で、住宅省エネポータルから申請・ダウンロードが可能です。詳細については、公式サイトをご参照ください。

【参考】工事写真撮影アプリ

住宅省エネ2025キャンペーンの「事業者登録」の流れ

ここでは、住宅省エネ2025キャンペーンの「事業者登録」の流れについて解説します。

①「住宅省エネ支援事業者」に登録申請

出典:国土交通省・経済産業省・環境省,住宅省エネ2025キャンペーン,https://jutaku-shoene2025.mlit.go.jp/,参照日2025.6.3

まずは「住宅省エネ支援事業者」に登録します。これにより、一般消費者に代わって交付申請等の手続きができるようになります。

出典:国土交通省・経済産業省・環境省,住宅省エネ2025キャンペーン,https://jutaku-shoene2025.mlit.go.jp/,参照日2025.6.3

具体的には「住宅省エネ支援事業者登録用 アカウント発行依頼」のページから登録できます。登録時には「登録申請書(要押印)」、「添付書類」のアップロードが必要です。

【参考】住宅省エネ支援事業者登録用 アカウント発行依頼

②希望する事業に参加申告

出典:国土交通省・経済産業省・環境省,ポータル操作説明書・登録情報等変更依頼書 統括アカウント編,https://jutaku-shoene2025.mlit.go.jp/assets/doc/setsumeisho_portal.pdf,参照日2025.6.3

各4つの補助事業(子育てグリーン住宅支援事業、先進的窓リノベ2025事業、給湯省エネ2025事業、賃貸集合給湯省エネ2025事業)への参加は、住宅省エネ支援事業者への登録時に統括アカウントから申告することで登録可能です。

【参考】ポータル操作説明書・登録情報等変更依頼書 統括アカウント編

アカウントの種類

出典:国土交通省・経済産業省・環境省,住宅省エネポータル関連資料,https://jutaku-shoene2025.mlit.go.jp/portal-download/,参照日2025.6.3

住宅省エネ2025キャンペーンでは、「統括アカウント」と「担当者アカウント」を使用します。

①本社:統括アカウント発行依頼

「統括アカウント」は、住宅省エネ2025キャンペーンの事業者登録のために最初に作成するアカウントです。各営業担当者が行う交付申請や補助金の受領を管理するのが役割で、本社の責任者等が取得します。

そのため、「1事業者につき1アカウント」と定められています。

②各支店:担当者アカウント発行依頼

「担当者アカウント」は、事業者の各営業担当者等が取得するアカウントです。リフォーム工事や新築住宅を購入する消費者と契約を締結し、交付申請での書類を提出する際等で活用します。取得アカウント数に制限はありません。

「住宅省エネポータル」の構成

出典:国土交通省・経済産業省・環境省,住宅省エネ2025キャンペーン,https://jutaku-shoene2025.mlit.go.jp/,参照日2025.6.3

住宅省エネ2025キャンペーンは、1つの「共通ポータル」と4つの「専用ポータル」、計5つで構成されています。1つのアカウントですべてのポータルを利用可能なので、新築からリフォームまで幅広い案件での活用がスムーズです。

①共通ポータル

共通ポータルは4つの構成事業を一括管理する役割があり、専用ポータルの入口となります。主な機能は、下記の通りです。

  • 事業共通情報の登録・管理(利用者情報、事業者口座等)
  • GXに対する協力表明
  • 全事業の情報管理(お知らせ、交付申請の進捗等)
  • ワンストップ申請(担当者アカウントのみ)

②専用ポータル

専用ポータルは各構成事業の交付申請を作成するなど、各案件を管理する役割があります。なお、あらかじめ統括アカウントで参加申告した事業にのみ利用できます。

  • 各構成事業の事務局とのチャンネル
  • 共通ポータルで登録した情報の受皿(利用者情報、交付申請)
  • 各構成事業に特化した情報管理(お知らせ、交付申請の作成等)

住宅省エネ2025キャンペーン・事業者登録の注意点

ここでは、住宅省エネ2025キャンペーンの事業者登録における注意点を解説します。

統括・担当者の「アカウント連携」が必要

出典:国土交通省・経済産業省・環境省,住宅省エネポータル関連資料,https://jutaku-shoene2025.mlit.go.jp/portal-download/,参照日2025.6.3

担当者アカウントが補助金を申請するためには、事業者登録が完了した統括アカウントと結びつける「アカウント連携」が必要です。

アカウント連携は、統括アカウントの共通ポータル上に発行される「登録事業者番号」と「連携用パスコード」を担当者アカウントの共通ポータル上で入力することで完了します。パスコードが外部に漏れないよう、厳重に管理するようにしましょう。

新規登録すると「住宅省エネ2024」から継続できない

住宅省エネ2025キャンペーンは、「住宅省エネ2024キャンペーン」から継続の事業です。そのため前年から継続して参加している事業者の統括アカウントは、2025年3月10日より順次登録メールアドレスに対して自動発行されています。

新規でアカウント発行を依頼すると継続参加の扱いにならないため、注意しましょう。

まとめ

住宅省エネ2025キャンペーンは、断熱改修や高効率設備導入を支援する4つの補助金事業から構成されています。登録済みの住宅事業者が申請する仕組みで、各事業には専用の「ポータル」からの申請手続きが必要です。

また必要書類や工事写真は専用アプリを使って効率的に提出可能なので、ぜひ活用してみてください。