2025~2026「蓄電池」補助金を解説|条件や申請方法を解説

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Category: 省エネ情報

トレンドワード:蓄電池の補助金

「蓄電池の補助金」についてピックアップします。電気代の上昇や災害時の停電リスクを背景に、自家発電設備として蓄電池の需要は急速に高まっています。そこで活用したいのが、国や自治体が実施している蓄電池の補助金制度です。

そこで本記事では、2025~2026年に実施されている蓄電池の補助金制度について解説します。条件を満たせば数十万円以上の補助金を受けられる場合もあるため、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか。

蓄電池にも補助金を活用できる!

近年は電気代の高騰や停電リスクが注目され、自家消費や災害時の備えとして「蓄電池」の価値が高まっています。国や自治体では多様な補助金制度が用意されており、上手に活用することで初期費用を大きく抑えることが可能です。

そこで本記事では、2025~2026年に利用できる主な補助金の内容、対象条件、申請の流れをわかりやすく解説します。蓄電池の導入を検討中の方は、補助金制度をぜひ賢く活用してみてください。

「蓄電池」の補助金の種類①国が実施

ここでは、国が実施している蓄電池の補助金について解説します。

子育てグリーン住宅支援事業

2025子育てリフォーム補助金|国や自治体制度をチェック から引用

https://housing-news.build-app.jp/cmsdir/wp-admin/post.php?post=35086&action=edit

蓄電池のリフォームは必須工事③の「エコ住宅設備の設置」に該当します。具体的な条件や補助金額は、下記の通りです。

蓄電池の基準補助額
定置用リチウム蓄電池のうち、一般社団法人環境共創イニシアチブにおいて令和4 年度以降登録・公表されている蓄電システムであること。64,000円/戸

【参考】子育てグリーン住宅支援事業

出典:子育てグリーン住宅支援事業,予算に対する補助金申請額の割合,https://kosodate-green.mlit.go.jp/,参照日2025.12.9

申請額の割合は、2025年12月時点で29%とまだ余裕があります。ただし交付申請は「申請受付開始~予算上限に達するまで(遅くとも2025年12月31日まで)」となっており、早めの申請がおすすめです。

DR家庭用蓄電池事業

出典:資源エネルギー庁,DR家庭用蓄電池事業,https://dr-battery.sii.or.jp/r6h/,参照日2025.12.9

経済産業省 資源エネルギー庁では「DR家庭用蓄電池事業」を実施しています。これは家庭用蓄電池の導入を支援し、再生可能エネルギー設備の更なる導入加速と電力の安定供給を図る事業です。

出典:資源エネルギー庁,DR家庭用蓄電池事業,https://dr-battery.sii.or.jp/r6h/,参照日2025.12.9

そもそも「DR」とは「ディマンドリスポンス」の略称で、電力需給に合わせて電力消費を調整する手法です。具体的には蓄電池を用いることで電力需要が少なく電気代が安い時間帯に充電し、電気代が高くなる時間帯に使用します。これにより、家庭での電気代節約が期待できます。

補助金の概要は、下記の通りです。

  • 対象者:日本国内において、DRに活用可能なリソースとして、家庭用蓄電システムを新規で導入する個人、法人、個人事業主
  • 対象経費:蓄電システム機器代、工事費・据付費
  • 補助額(補助上限額):1申請あたり60万円
  • 交付申請期間:2025年12月5日(金)

ただし2025年7月2日(水)に交付申請額の合計額が予算に達したため、公募は終了となっています。2026年度以降に同様の補助金事業が実施される可能性もあるので、利用を検討されている方は公式サイトのご確認をおすすめします。

【参考】DR家庭用蓄電池事業

「蓄電池」の補助金の種類①自治体が実施

ここでは、各自治体が実施している蓄電池の補助金について解説します。ご紹介している自治体以外にも独自の補助金を実施している場合があるため、ぜひお住まいの地域の公式サイトをチェックしてみてください。

東京都|家庭における蓄電池導入促進事業

出典:東京都,令和7年度 家庭における蓄電池導入促進事業,https://www.tokyo-co2down.jp/subsidy/family_tikudenchi/r7,参照日2025.12.9

東京都は「令和7年度 家庭における蓄電池導入促進事業(災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業)」を実施しています。

これは東京都内の住宅に蓄電池システム等を設置する場合に、機器費及び工事費の一部を助成する事業です。

助成条件

  • (1) 都内の住宅に新規に設置された助成対象機器であること。
  • (2)令和7年4月1日から令和11年3月30日までの間に助成対象機器を設置すること。
  • (3) 国が二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)化等支援事業)における補助対象機器として一般社団法人環境共創イニシアチブ以下、「SII」という。)により登録されているものであること。
  • (4) 助成対象機器について、都及び公社の他の同種の助成金を重複して受けていないこと。
  • (5) 助成対象者のうち、独立行政法人、地方独立行政法人並びに国及び地方公共団体の出資、出えん等の比率が50%を超える法人については、公社が求めた場合、住宅のエネルギー消費量削減に関する普及啓発を行い、当該普及啓発について報告すること。

助成対象機器・補助率

  • 蓄電池パッケージ(蓄電池システム):蓄電容量1kWh当たり12万円
  • 蓄電池ユニット増設:蓄電容量1kWh当たり8万円

※デマンドレスポンス実証に参加する場合(DR実証)に参加する場合、上記助成額に10万円の加算(購入金額を超える場合を除く)

受付期間

蓄電池システム・蓄電ユニットの増設の交付申請兼実績報告は、「令和7年6月30日から令和11年3月30日(17時公社必着)まで」です。

神奈川県|神奈川県住宅用太陽光発電・蓄電池導入費補助金

出典:神奈川県,令和7年度神奈川県住宅用太陽光発電・蓄電池導入費補助金,https://www.pref.kanagawa.jp/docs/ap4/solar_home/taiyoukouchikudenchi.html,参照日2025.12.9

神奈川県は、住宅用の太陽光発電と蓄電池の導入を補助する「令和7年度神奈川県住宅用太陽光発電・蓄電池導入費補助金」を実施しています。具体的な補助金額は、下記の通りです。

  • 太陽光発電設備(設備費・設置工事費):発電出力(注記1)に1kWあたり7万円を乗じた額
  • 蓄電システム等(注記2)(設備費・設置工事費):導入する蓄電システム台数に1台当たり15万円を乗じた額

(注記1)太陽光電池モジュールの公称最大出力の合計値とパワーコンディショナーの定格出力合計値のいずれか低い方。

(注記2)蓄電システムの設置が必須。蓄電システム等とは、上記「補助対象となる製品」に登録されているシステムのこと(蓄電池ユニットの数ではありません)。

申請期間は「令和7年4月25日(金曜日)から令和7年12月26日(金曜日)まで」です。ただし申請額が予算額に達したため、6月20日到着分をもって受付終了となっています。

2026年度以降に同様の補助金事業が実施される可能性もあるため、利用を検討されている方は公式サイトのご確認をおすすめします。

【参考】令和7年度神奈川県住宅用太陽光発電・蓄電池導入費補助金

まとめ

蓄電池の導入によって、停電時の非常用電源確保や電気代削減といった多くのメリットが期待できます。ただし導入費用は高めなので、補助金の活用が大きな決め手になります。

2025~2026年は国・自治体ともに補助金制度を実施しており、上手に活用することで賢く費用を抑えることが可能です。ただし申請期限や要件は制度により異なるため、最新情報を確認して利用するようにしましょう。