2025東京ゼロエミ住宅｜補助金はいつもらえる？申請方法や条件
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トレンドワード：東京ゼロエミ住宅
「東京ゼロエミ住宅」についてピックアップします。東京都が独自に設定している省エネ基準で、条件を達成すると補助金の交付が受けられる場合があります。本記事では東京ゼロエミ住宅の申請方法の手順や、よくある疑問等について分かりやすくご紹介します。
東京ゼロエミ住宅とは
東京ゼロエミ住宅とは、東京都が独自に推進する省エネルギー住宅の認証制度です。ゼロエミとは「ゼロエミッション（Zero Emission）」の略で、温室効果ガス（CO₂）排出の削減を目指すことを意味します。
高断熱・高気密仕様であることはもちろん、太陽光発電設備や蓄電池の導入を推奨することで都内における住宅の環境性能のボトムアップを進めます。これにより、高性能な建材や設備の価格低下も期待されています。
【公式サイト】東京都｜東京ゼロエミ住宅
東京ゼロエミ住宅の条件・補助金額｜2024年10月改正
ここでは、東京ゼロエミ住宅の条件や補助金額についてご紹介します。2024年（令和6年）10月に基準が見直しされたことで、より高い性能となっているのが特徴です。
水準｜A・B・Cに変更
これまで水準1～3と定められていましたが、2024年以降は水準A～Cに改正されています。具体的な数値は、下表の通りです。
| 外皮平均熱貫流率 | 省エネルギー基準からの削減率（戸建） | 省エネルギー基準からの削減率（集合住宅） | |
|---|---|---|---|
| 水準A | 0.35以下 | 45%以上 | 40%以上 |
| 水準B | 0.46以下 | 40%以上 | 35%以上 |
| 水準C | 0.60以下 | 30%以上 | 30%以上 |
条件を満たすためには、例えば具体的に下記のような仕様にする必要があります。
- 玄関、 トイレ、 洗面・脱衣所、廊下及び階段のうち１箇所以上に人感センサー付LED照明を設置する。
- 「太陽光発電システム」 「太陽熱利用システム」 「地中熱利用システム」 のうちいずれか 1 種類以上を設置する。
- 配管方式はヘッダーにより台所水栓 ・ シャワー水栓 ・ 洗面水栓に分岐されており、 かつ、 分岐後 （分岐後の部分的な先分岐を含む。） の全ての配管の径が 13A 以下であること。
ただし他にも断熱性能や設備の省エネ化等の条件が定められており、建物の状況によっても基準は異なります。制度を利用される際には、必ず公式サイトをご確認ください。
【参考】東京都｜東京ゼロエミ住宅の手引
助成額｜最大240万円にアップ
2024年以降は、戸建住宅で最大240万円の補助金額が支給されるようになりました。最も省エネ性能の高い「水準A」が、補助金額も多く設定されています。
省エネ設備の設置には初期費用が掛かりますが、補助金額が増えることや将来的な光熱費の節約を考慮するとコストパフォーマンスが良いと言えます。
太陽光発電等｜原則設置へ
東京ゼロエミ住宅では、再生可能エネルギーの利用設備である 「太陽光発電システム」 「太陽熱利用システム」 「地中熱利用システム」 のいずれか一つ以上の設置を原則として要件としています。
太陽光発電システムの場合、太陽光発電モジュール認証を受け、 自立運転機能、 地絡検知機能付の製品を使用することが必要です。システム出力は 50kW 未満である必要があり、発電により得た電力は、住宅部分に使用することが条件です（集合住宅の場合、住宅共用部のみでの使用も可）。
ただし屋根が狭小である等、 物理的に太陽光発電システムの設置が困難な住宅には設置しなくても良いことになっています。
集合住宅等｜「住戸単位」で認証可能に
これまで集合住宅棟では「住棟単位」で認証される決まりでしたが、2024年以降は全戸が水準C以上を達成することを条件として、住戸単位での認証が可能となりました。
助成金額も、「認証された水準の単価×全戸数」が支給されます。これにより賃貸併用住宅等のオーナー住戸だけでなく、賃貸住戸も含めた全体の環境性能アップが期待されています。
東京ゼロエミ住宅の申請方法・手順
ここでは、東京ゼロエミ住宅の補助金申請方法・手順について詳しく解説します。手続きには「認証手続」と「助成手続」の2種類があり、それぞれ工事着手前・工事中・工事完了後に手続きを行う必要があります。
①認証手続
東京ゼロエミ住宅の「認証手続」とは、指定の認証審査機関に対して行う手続きです。具体的な申請先は、東京都が公表している「登録認証審査機関」をご確認ください。
工事着手前
- 「東京ゼロエミ住宅設計確認審査」の申請を行う
※手続きの際には、住宅の設計図書や省エネ計算も実施しておく必要があります。
工事中
- 「東京ゼロエミ住宅設計確認書」の交付を受ける
工事完了後
- 「東京ゼロエミ住宅認定書」の交付を受ける
②助成手続
東京ゼロエミ住宅の「助成手続」とは、クール・ネット東京に対して行う手続きです。各種手続きは基本的に建築主が行いますが、建築事業者が代行する場合もあります。
工事着手前
- なし
工事中
- 助成金の交付申請
- 助成金の交付決定通知書の受取
工事完了後
- 助成事業実績報告書件交付請求書の提出
- 助成金確定通知書の受取
- 指定口座へ入金
※実績報告は、認定書の交付日から180日以内または最終提出期限のいずれか早い日までに行う必要があります。
東京ゼロエミ住宅の対象｜誰が申請できる？
東京ゼロエミ住宅の助成対象住宅は、都内の新築住宅（戸建住宅・集合住宅等）です。床面積の合計が2,000㎡未満のものという条件はありますが、幅広い建物に適用できるのがメリットです。
またこれまで東京ゼロエミ住宅の利用は注文住宅が多くを占めていましたが、徐々に分譲住宅や賃貸住宅にも広がりを見せています。
実際に2025年1月には、ポラスグループの分譲戸建住宅が「東京ゼロエミ住宅」かつ「認定低炭素住宅」の認証を取得しています。高い環境性能と設備仕様等が評価され、完売している状況です。
東京ゼロエミ住宅は他の補助金と併用できる場合も
東京ゼロエミ住宅は、他の補助金制度と併用できる場合もあります。
①併用できる補助金
- 子育てエコホーム支援事業
- 地域型住宅グリーン化事業
- こどもエコすまい支援事業
- 子育て支援型共同住宅推進事業
- 東京ゼロエミポイント（冷蔵庫の買替のみ）
- 東京こどもすくすく住宅供給促進事業
②併用できない補助金
- 戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギーハウス(ZEH)化支援事業
- 次世代ZEH＋実証事業
- 集合住宅のCO2化促進事業(ZEH-M)
- LCCM住宅整備推進事業
- 高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業費 補助金(給湯省エネ事業)
- 東京ゼロエミポイント（エアコン、給湯器及びLEDの買替）
- その他東京都環境公社（クールネット東京）が実施している「太陽光発電設備」「蓄電池」「エコキュート」「エネファーム」「V2H」等に対する助成事業
【参考】東京都環境局｜国や都の補助事業との併給可否
東京ゼロエミ住宅でよくある疑問
ここでは、東京ゼロエミ住宅でよくある疑問についてご紹介します。
東京ゼロエミ住宅補助金はいつまで？
令和6年度東京ゼロエミ住宅普及促進事業の申請期間は、2024（令和6）年10月から2025（令和7）年3月31日（月曜日）までとなっています。
ただし2025年度に新たな補助金事業が開始される可能性が高いため、利用を検討される場合には公式サイトをチェックしておきましょう。
【参考】クール・ネット東京｜令和6年度東京ゼロエミ住宅普及促進事業
東京ゼロエミ住宅の当選確率は？
東京ゼロエミ住宅は抽選方式ではないため、当選確率は算出できません。基本的に先着順での受付となり、予算が上限に達し次第終了となります。
基本的に申請書類は郵送での提出となり、窓口での受領は受け付けてもらえません。そのため申請には余裕をもって、早めに手続きを行うことをおすすめします。
東京ゼロエミ住宅の補助金はいつもらえる？
補助金の交付は、建物の工事が完了した後になります。つまり、一旦費用を支払ってから戻ってくる形になるので注意しましょう。
また各段階での審査期間や手続きの進行状況により、助成金の受け取りまでの期間は変動します。最新の情報や詳細な手続きについては、東京都環境局の公式サイトや関連機関のウェブサイトをご確認ください。
まとめ
東京ゼロエミ住宅は省エネ性能が高く、快適な住まいが実現します。補助金制度を利用することで費用負担を軽減できるため、ぜひ検討してみましょう。
