先進的窓リノベ事業2026|補助金概要や2025との違いを解説

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Category: 住宅業界動向

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「先進的窓リノベ事業2026」は、窓やドアの断熱改修に対して補助金が受けられる制度です。光熱費の削減や快適性向上を目的に注目されていますが、2025年から内容が部分的に変更されています。

とくに補助金上限の引き下げや対象条件の見直しは、利用を検討するうえで重要なポイントです。そこで本記事では、制度の概要や変更点、注意点を分かりやすく解説します。

先進的窓リノベ事業2026とは

出典:環境省,先進的窓リノベ2026事業,https://window-renovation2026.env.go.jp/,参照日2026.4.2

環境省は「先進的窓リノベ2026事業」を実施しています。これは2050年ネット・ゼロの実現や2030年度の温室効果ガス削減目標の達成に向けて、断熱性能の高い窓の導入を支援する事業です。

住宅の脱炭素化とウェルビーイング/高い生活の質の実現に貢献するとともに、先進的な断熱窓の導入加速により、価格低減による産業競争力強化・経済成長と温室効果ガスの排出削減を共に実現することを目的としています。

対象要件

補助対象者は、下記の通りです。

  • 窓リノベ事業者と工事請負契約を締結し、窓のリフォーム工事をすること
  • 窓のリフォーム工事をする建物の所有者等であること

補助対象となる建物は、下表の通りです。

住宅非住宅
既存の建物リフォーム工事の工事請負契約日時点において、建築※1から1年が経過した住宅過去に人が居住した住宅(現に人が居住している住宅を含む)リフォーム工事の工事請負契約日時点において、建築※1から1年が経過した建物
建物の用途戸建住宅、集合住宅、店舗兼住宅(住宅部※2)、事務所兼住宅(住宅部※2)幼稚園・小学校・中学校・高等学校、図書館、保育所、神社・寺院・教会、老人ホーム・身体障害者福祉ホーム、公衆浴場、診療所、交番、老人福祉センター、児童厚生施設、店舗兼住宅(店舗部※2)、事務所兼住宅(事務所部※2)
建物の種類戸建住宅:1つの住戸を有する建物(店舗併用を含む)集合住宅:2つ以上の住戸を有する建物(二世帯住宅、マンション、長屋を含む)ー低層集合住宅:地上3階建以下の集合住宅ー中高層集合住宅:地上4階建以上の集合住宅非住宅建築物(240㎡以下)地上3階建以下の非住宅建築物(240㎡超)地上4階建以上の非住宅建築物(240㎡超)
  • ※1 本事業において「建築日」は、原則、検査済証の発出日とします。
  • ※2 兼用の場合、施工部が住宅か非住宅かにより申請タイプが異なります。

補助金額

開口部ごとの対象工事に応じた補助額の合計が、交付申請額になります。建物の種類ごとの上限金額は、下記の通りです。

  • 住宅:1戸あたり100万円
  • 延床面積240㎡以下の非住宅建築物:1棟あたり100万円
  • 延床面積240㎡を超える非住宅建築物:1棟あたり1,000万円

※2025年11月28日以降に住宅から非住宅へ用途変更を行った場合は、延床面積240㎡を超える非住宅建築物であっても、1棟あたり100万円が上限。

申請期間はいつから?

工事着手の期間は「2025年11月28日~遅くとも2026年12月31日まで(予算上限に達した場合は当該時点まで)」です。

ちなみに「工事着手」とは、締結した工事請負契約に含まれる最初の工事に着手することを指します(補助対象である窓の工事に限定しません)。

  • ※工事請負契約以前に工事に着手した場合、補助対象になりません。
  • ※締切は、予算上限に応じて公表します。なお、交付申請は工事の完了後に提出できます。

対象工事

先進的窓リノベ2026事業の対象工事は、下記の通りです。

  • ガラス交換
  • 内窓設置
  • 外窓交換(カバー工法)
  • 外窓交換(はつり工法)
  • ドア交換(カバー工法)
  • ドア交換(はつり工法)
出典:環境省,先進的窓リノベ2026事業,https://window-renovation2026.env.go.jp/,参照日2026.4.2

リフォーム工事を行う窓ごとの補助額は、上図の要素①~③により変わります。性能区分とサイズに関しては、対象製品に対してメーカーが発行する「性能証明書」で確認できます。

●本事業の補助対象にならない製品、工事であっても、みらいエコ住宅2026事業の補助対象になる場合があります。(同一製品について、複数の補助事業を重複して申請することはできません)

●「ドア交換(ドアに対する内窓設置を含む)」については、他の窓の工事と同一の契約であり、同時に申請する場合のみ補助対象となります。

先進的窓リノベ事業2026と2025の主な違い・変更点

ここでは、先進的窓リノベ事業2026と2025の主な違いや変更点について解説します。

補助金上限が「100万円」に半減

2026年の先進的窓リノベ事業では、1戸あたりの補助金上限が2025年の200万円から100万円へと半減しました。これにより、大規模な窓改修を行う場合でも補助額に上限がかかりやすくなり、実質的な自己負担が増えるケースがあります。

とくに戸建てで全窓を一括改修する場合は、上限到達を見据えた優先順位の検討が重要になります。

内窓「グレードA」が対象外に

出典:環境省,先進的窓リノベ2026事業,https://window-renovation2026.env.go.jp/construction/inner-window.html,参照日2026.4.2

2025年までは補助対象となっていた内窓の「グレードA」が、2026年からは対象外となりました。これにより、補助金を受けるためには、より断熱性能の高い「グレードS」などの製品を選ぶ必要があります。

省エネ性能の底上げになる一方で、製品価格が高くなるため初期費用への影響に注意が必要です。

「特大サイズ」が新設

出典:環境省,先進的窓リノベ2026事業,https://window-renovation2026.env.go.jp/construction/inner-window.html,参照日2026.4.2

2026年は新たに「特大サイズ」の区分が設けられ、大開口の窓や掃き出し窓などに対応しやすくなりました。これまでサイズ区分の制約で補助額が抑えられていたケースでも、実際の窓サイズに応じた補助が受けられる可能性があります。

とくにリビング等の大きな窓を改修する場合は、補助額の増加が期待できる点がポイントです。

建物の種類区分が変更に

出典:環境省,先進的窓リノベ2026事業,https://window-renovation2026.env.go.jp/construction/inner-window.html,参照日2026.4.2

2025年は「戸建住宅・低層集合住宅」と「中高層集合住宅」の分類でしたが、2026年には建物の種類区分が見直され、戸建住宅と集合住宅の扱いがより明確化されました。

これにより、同じ工事内容でも建物区分によって補助額や対象条件が異なるケースがあるため注意しましょう。

先進的窓リノベ事業2026と併用可能な補助金

出典:国土交通省・環境省・経済産業省,住宅省エネ2026キャンペーンについて,https://jutaku-shoene2026.mlit.go.jp/about/reform.html,参照日2026.4.2

「先進的窓リノベ2026事業」は、国土交通省・環境省・経済産業省が実施している「住宅省エネ2026キャンペーン」に含まれています。そのため、「賃貸集合給湯省エネ2026事業」「給湯省エネ2026事業」「みらいエコ住宅2026事業」のそれぞれとの併用が可能です。

また自治体の補助金については、国費が充当されていない制度であれば併用可能とされています。具体的には東京都の「災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業」は、財源が異なるため併用可能です。詳しくは、公式サイトをご確認ください。

【参考】東京都|災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業

先進的窓リノベ事業2026の注意点

ここでは、先進的窓リノベ事業2026の注意点について解説します。

事前の事業者登録が必要

先進的窓リノベ事業2026を利用するには、あらかじめ登録された事業者を通じて申請する必要があります。施主自身が直接申請することはできず、工事を依頼する施工会社が制度に登録していることが前提です。

未登録の事業者では補助対象外となるため、契約前に必ず登録状況を確認しておくことが重要です。

補助金振込は工事完了から3~4か月後になる

補助金は工事完了後すぐに支払われるわけではなく、申請・審査を経て、通常は3〜4か月程度かかります。そのためいったんは全額を自己資金で支払う必要があり、資金計画に注意が必要です。

ただし施工会社によっては補助金分を後払いにできる場合もあるため、事前に支払い条件を確認しておくと安心です。

予算上限で終了の可能性

先進的窓リノベ事業2026は、国の予算に達し次第終了となる仕組みです。そのため、申請期間内であっても早期に受付が締め切られる可能性があります。

とくに需要が高まる時期は予算消化が早まる傾向があるので、利用を検討している場合は早めに見積もりや契約を進めておきましょう。

まとめ

先進的窓リノベ事業2026は、2025年から補助金上限の引き下げや対象要件の変更がなされるなど、部分的な見直しが行われています。とくに内窓の対象グレードや建物区分の変更は、補助額に影響する重要なポイントです。

また、予算上限による早期終了の可能性や申請条件にも注意が必要です。制度を最大限活用するためにも、最新情報を確認して早めに準備を進めておきましょう。