火災の原因ランキングを知って対策|DXで備える方法
目次
トレンドワード:火災の原因ランキング
「火災の原因ランキング」についてピックアップします。冬期には毎年火災事故が増える傾向があり、注意が必要です。そこで本記事では火災の原因ランキングをご紹介するほか、具体的な対策やDX技術で備える方法についてまとめています。
冬期は火災が増加!
一般的に、冬期は火災が増加する傾向があるため注意が必要です。冬は湿度が低く、乾燥した環境では火が燃え広がりやすくなるのが大きな原因です。
また寒い季節にはストーブやヒーターなどの暖房器具が使われますが、不適切な使用やメンテナンス不足により、火災が発生するリスクが高まってしまいます。万が一火災が発生すると、短時間で拡大してしまう可能性があります。
そのため火災予防を心掛け、安全で快適に過ごせる環境を整えることが重要です。
住宅火災の原因ランキング(消防白書2023)
ここでは総務省が公表している「令和5年版 消防白書」から、住宅火災の原因ランキングについてご紹介します。主な原因を知っておくことで、適切な対策を行いましょう。
1位:たばこ
たばこは、住宅火災を引き起こす最も多い原因です。特に吸い終わったたばこを灰皿にしっかり消さずに放置したり、ゴミ箱に投げ捨てたりしてしまうことで発火する場合があります。
また喫煙中に眠ってしまい、布団やマットレスに火が移る事例も多発しています。紙や布などの可燃物の近くでたばこを吸うと、火が燃え広がる可能性が高くなり注意が必要です。
2位:たき火
たき火は、適切に管理しないと火災の原因となってしまいます。特に不始末により火の粉が風で飛ばされ、家屋や周囲の草木に引火することが多いです。
完全に消火しないまま放置すると火災につながってしまうため、水を掛ける等の処理を行う必要があります。特にたき火の近くに可燃物や建物がある場合、燃え広がりのリスクが高まります。
3位:こんろ
こんろ(ガスコンロやIHクッキングヒーター)は、調理中の不注意で火災を引き起こします。具体的には、過熱によって油が発火することがあります。その場を離れると、目を離した隙に引火するリスクがあり危険です。
また調理後に火を消し忘れるケースや、長期間掃除をしていない換気扇やフィルターに溜まった油汚れが引火する事故も報告されています。
4位:放火
放火は故意に行われるため、防ぎにくい火災原因の一つです。ただし外に置いてある可燃物(古新聞、ダンボール)が、放火の対象になることがあります。
そのためなるべく周囲に可燃物を放置せず、防犯カメラやセンサーライトを設置することで抑止につなげるのがおすすめです。
5位:電気機器
電気機器の使用に伴う火災も、増加傾向にあります。具体的には、劣化した配線や古いコンセントのショートが原因で発火することが多いです。
また一つの延長コードに複数の高出力機器を接続する「タコ足配線」をしていると、発熱して火災に至る場合があります。そして電源タップや電気機器の通気口に埃が溜まると、発熱して発火してしまいます。
住宅火災の注意点
ここでは、住宅での火災事故に関する注意点をご紹介します。
死者数が多い発火源は「電気機器」
火災の原因ランキングでは「たばこ」が1位でしたが、死亡事故につながる発火源としては「電気機器」が最多となっています。配線部分からの発火には気付きにくいため、いつの間にか一酸化中毒で意識を失い死亡に至るケースが多いのです。
コンセント周りや電化製品の通気口に埃が溜まると、発火リスクが高まります。また寿命を超えた家電製品は火災を引き起こす可能性が高いため、適切な時期に買い替えを検討しましょう。
逃げ遅れ対策が必要
住宅火災では、特に「逃げ遅れ」が死者数の増加につながっています。迅速な避難を可能にするためには、火災報知器の設置や避難経路の確保が有効です。
窓や別のドアなど、火元から遠い避難経路を確認しておきましょう。また廊下や出口付近には、なるべく物を置かないようにするのがおすすめです。
火災対策の最新技術|DXで備えよう
住宅火災を防ぐには、「気を付ける」といった意識付けだけでは対応しきれないことも多いです。そのため適切な技術を導入することで、予防策を万全にしておくようにしましょう。ここでは、最新のDX技術をご紹介します。
トラッキングお知らせコンセント|パナソニック
住宅での電気火災は、金属接触部の「過熱」が主な原因とされています。特にプラグの接触不良などが熱劣化の原因となるため、気付かないうちに火災を引き起こしてしまうリスクがあるのです。
しかしパナソニックの「感熱・トラッキングお知らせコンセント」は、異常な加熱を検知するとお知らせしてくれる機能が付いています。具体的には冷蔵庫・テレビ・エアコンといった長期間コンセントを差し続ける家電製品での使用が推奨されています。
ガスの遠隔操作サービス|東京ガス
東京ガスでは、24時間365日ガスの利用を見守る遠隔サービスを行っています。具体的には、下記の内容が含まれます。
- ガスの消し忘れ確認・遠隔遮断
- 自動通報
- エネルギーご使用量のお知らせ
- ガス未使用のお知らせ
ガスが長時間連続使用された際には、LINEや電話でお知らせしてくれるため安心です。料金は、月額500円(税込)となっています。
VR住宅火災疑似体験|白獅子
災害・医療分野のVR技術開発を行っている㈱白獅子は、岡山大学、岡山市消防局と連携してVRや動作認証のシステムを使った”減災”の研究に取り組んでいます。
VRコンテンツでのコンロ火災のシミュレーションを、岡山市消防局を通じて岡山市民に提供しています。この取り組みは火災時の状況を疑似体験し、適切な避難行動を学んでもらうことを目的としています。
まとめ
火災の原因は、多くが不注意や管理不足によるものです。しかし誰にでもミスや見逃しは起こり得るものなので、適切なデジタルツールや技術によるサポートが欠かせません。特に火災が増える冬期には、住宅の火災対策の見直しを行っておきましょう。